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風俗嫌いでも、本能には逆らえない

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まず始めに、私はこれまで恋人がいたことはなく、29歳で初めて友人に連れて行かれるまで風俗には全く興味がなかった、あるいははっきりと拒否していました。
念の為に断っておくと、客観的に見て私自身の容姿などに致命的な欠陥がある訳ではありませんし、自分で言うのも何ですが、友人たちからはむしろ評価が高かったです。

ではなぜ私に恋人がいないかと言うと、私の恋人に対する考え方が周りの大多数の男性と少しかつ決定的に違っていたからです。
具体的には、私は恋人になる女性とは結婚を前提にお付き合いしたいと昔から考えていたと言うことです。

今の年代であればさほど珍しくもないかもしれませんが、十代の頃からずっとそうだった私の思いは周囲に比べて重くなりがちであり、なおかつ私自身が誰かを好きになる基準が非常に高かったので機会そのものもかなり少なかったように思います。
そんな私なので、風俗などと言うものに関しては絶対に関わり合いになりたくはないし、なることもないだろうと考えていました。
好きでもない女性との性交など考えることも出来ず、そんなことで風俗に行くくらいなら一生童貞のままで良いとすら考えていました。

しかし結局、私は風俗に行くことになりました。
久しぶりに会った友人とお酒を飲んでいた席で何故だかそのような話になり、友人が「お金は出すから風俗に行こう」と強く誘ってきたのを断りきれませんでした。
今思えば酔っていたことで思考能力が低下していたことも原因の一つかもしれませんし、何より私自身、30歳を目前にしてどこか焦っていたのではないかと考えます。
一生童貞でも良いと考えていたハズなのに、自分も男だったのだとつくづく痛感させられました。

実際に風俗で行為を終えて家に帰った私は、初めての強烈な経験を処理しきれずに途方に暮れていました。
少なくとも数日間は引きずっていたように覚えています。
そして一番に感じた印象としては『私は風俗には向いてない』と言うモノです。
と言うのも、やはり私は気持ちの通じていない相手との行為に疑問を拭い去ることは出来ず、非常に虚しい気持ちになったからです。
それでも最中は興奮していた辺りは男性の悲しい性と言うところでしょうか。

しかしそれでも、愛のない性交をするくらいならば自慰で良いのではないかと言う気持ちが以前より強くなり、再び私が風俗に通うことはないのではないかと思います。
冒頭で述べたように私に恋人はいないので、誰にも咎められるいわれはないハズですが、風俗に行ったことで何となく強い罪悪感に苛まれました。
言い訳になってしまいますが、もし私に恋人なり伴侶なりがいたならば、誓って風俗などには行っていないと思います。
そのことを再認識出来たと言う点においては、風俗に行ったのは貴重な経験であったと言えるかもしれません。

 

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